大安町丹生川上「鴨神社」は約1300年以上の歴史を持っております。
その「鴨神社」の「提灯屋形収納倉庫」に、いなべ総合学園美術部の皆さんが一昨年より「屋奉松明絵巻」に取り組み、昨年、描画が完成しました。倉庫には左から「屋奉ふり」、「七度半の使い」、「大松明による鳥居奉焼」、神事を締めくくる
「飛角力」と4枚の描画により、『屋奉松明神事』の様子を見事な色使いで力強く描かれております。

 本年はさらに、同学園書道部の皆さんが『屋奉松明の四文字と絵の説明』を揮毫で書き表し、専門業者により転写致しました。
なお、「やほ」の文字につきましては今まで「やほ」・「野火」・「夜火」・「野奉」と決まっている文字がございませんでしたが、今回から「屋奉」とすることになりました。
昭和51年発行の「丹生川の歴史と学校のあゆみ」の「鴨神社祭礼」の項に、「氏子の屋ごとから奉納するのだから屋奉」との記述があります。その昔、「屋奉」の主材料の菜種殻は、どこの家にもあり各人が各家(屋)で作って持参して「屋奉」を振り、神社に奉納していたことから「屋奉」の文字の決定に至りました。
書道部の皆さんが書かれた「屋奉松明」の四文字は「隷書体」で、隷書の場合には「明」は目へんに月と書くのだそうです。
また、鳥居の南側に『鴨神社の由緒書』を設置いたしました。

なお、今年(2017年)は10月21日(土)、3年に1度の『屋奉松明神事』が斎行されます。
この勇壮で厳粛な神事は、「鴨神社」創建の際、京都から神宝を迎えた神事を再現したものと伝えられており、いなべ市の無形民俗文化財に指定されております。

詳しくは「いなべ市広報誌Link 11月号」P15 「めざせ いなべ通!」へ
http://www.city.inabe.mie.jp/shisei/koho/link/1003797/1005521.html